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COLUMN

2021.12.27

【光触媒を知る】光触媒のさまざまな利用シーン 屋外

光触媒の屋外での利用

光に反応し、作用するのが光触媒です。
光に反応することで、さまざまな機能を発揮し、我々の生活に役立てられています。
ただ、光であれば、どのような光にも反応することができるというわけではありません。
技術革新により、今まで反応することのできなかった屋内の光にも反応することができる光触媒技術も作られています。
ただ、元来、光触媒は、太陽光(その中に含まれる紫外光)に反応することで、機能を発揮することのできるものなのです。
そのため、光触媒技術は、屋内よりも屋外で用いられていることが多いです。
本記事では、屋外で用いられている光触媒の事例の一部をご紹介してまいります。

屋外での活用例 光触媒タイル

光触媒の屋外での活用例として、最も有名かもしれないのが、光触媒タイルとしての活用です。
住宅など、建築物の外壁は常に雨風にさらされることから、長い間そのメンテナンスが課題とされてきました。
そこで、効果的な対応策として利用されるようになったのが、光触媒タイルです。
光触媒は、光に反応することで汚れを分解することができるのです。
また、超親水化という、水を弾くことなくその表面に広がらせることができる性質を得ることもできます。
たとえば汚れが付着した光触媒タイルに、雨が降ったり水をまいたりするとします。
そうすると水分がこのタイル全体に広がっていき、付着した汚れの下に侵入していくため、汚れ浮き上がらせることができるのです。
また光触媒の作用によりその汚れを分解し、洗い流すこともできます。
この2つの機能を併せ持つことから、光触媒タイルはセルフクリーニング効果の高い外壁タイルであると考えることができるのです。

屋外での活用例 窓ガラス

光触媒の屋外での利用

このセルフメンテナンスの効果は、外壁タイルだけではなく窓ガラスにも活用することができます。
外壁同様、年中雨風にさらされる窓ガラス。
ガラスはその性質上、外壁タイルほど汚れやすくはありません。
清掃や交換も、外壁タイルと比較すると容易です。
ではなぜ、窓ガラスにも光触媒が活用されるのかというと、やはり外壁タイルと比較すると汚れにくいとは言えそれでも汚れてしまうという点と、ガラスの汚れは目立ちやすいという点からです。
透明性がその特徴であるガラスは、外壁タイルよりもその汚れが目立ちやすいのです。
特に、美観を重視している大型の建造物などでは多くのガラスを使用していることも多いことから、光触媒を用いた窓ガラスを使用する価値も高いと言えるでしょう。

屋外での活用例 道路

建築物以外にも、自動車が走る道路でも光触媒は活用されています。
自動車の排気ガスに含まれる有害物質を光触媒によって分解することができます。
有害された分解物質は、そのまま道路にたまることなく、雨が降ると洗い流されて道路上からなくなってしまうのです。
これにより、大気を従来よりも清浄に保つことができるようになっています。
また、高速道路には防音壁が設置されていますが、こちらにも光触媒は活用されています。
道路だけではなく、高速道路の左右を覆う防音壁でも有害物質を分解することで、より多くの自動車が走行する高速道路の大気浄化にも対応しているのです。

屋外での活用例 自動車

自動車の利用

他にも、屋外を走る自動車にも、光触媒は活用されています。
光触媒の持つセルフクリーニング効果・超親水性は、自動車の外装を綺麗に保つのにも役立ちます。
自動車をきれいにするために、こまめに自分で洗ったり洗車に持って行ったりするという方は多くいます。
自分で洗う場合、水を弾く撥水コートを施すことも多いですが、撥水コートを施した場合、弾いた水滴がレンズの役割を果たしてまだらに塗装が焼けてしまうことがあります。
光触媒を使用することで、撥水とは異なる作用である超親水性の機能を利用することができるため、塗装がまだらに焼けてしまうことを防ぎやすくなります。
また、光触媒が作用するために、紫外線を吸収しますので、車体自体が焼けてしまうのを防いでくれるという効果もあるのです。

また、自動車のボディー以外にも、サイドミラーにも光触媒が利用されることがあります。
サイドミラーの鏡はもともと親水性ではあるのですが、光触媒によるコーティングを施すことで次第に、超親水性へと変わっていきます。
これにより、サイドミラーが曇ってしまうことを防ぐことができるのです。

おわりに

屋外で光触媒が活用されているさまざまな事例をご紹介しました。
住宅を含むさまざまな建築物の外装。
道路のアスファルトや高速道路の防音壁。
自動車の外装。
屋外でのさまざまなシーンで、光触媒は活用されています。
その主な目的は、セルフクリーニング効果や超親水性を利用して、対象物を清浄にすることです。
光にあてるだけで、それ自体減衰することなく利用することができ、また自動的に機能することもできる。
常に汚れやすい屋外の環境では、この光触媒の作用はコストパフォーマンスや便利さの観点からも非常に良い効果が出せると期待されているのです。

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著者情報

空気とニオイのお役立ち情報編集部

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