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COLUMN

2021.12.27

【光触媒を知る】光触媒のさまざまな利用シーン 屋内

光触媒の利用シーン

以前は近年程、「光触媒」という言葉を耳にすることが少なかったと思います。
ですが近頃は、一般でも認知され、さまざまな場所で活用されるようになりました。
それは一体なぜなのでしょうか?

光触媒の屋内での活用が進んでいる理由と、その活用の具体例について、本記事では説明してまいります。
屋内での光触媒の用途を知ることで、これまで取り入れていなかった生活用品において今後は光触媒を使用した商品での選択が広がり、より抗菌・抗ウィルスに対応した空間をつくれるようになるかもしれません。

可視光応答型光触媒

実際に屋内での光触媒の活用例をご説明する前に、知っておきたいのが、「可視光応答型光触媒」についてです。
可視光応答型光触媒。
簡単に言えば、蛍光灯などの屋内の光でも反応することのできる光触媒のことです。
従来の光触媒とどう違うのかと言えば、そもそも元々の光触媒は太陽光(その中に含まれる紫外光)に反応して作用を発揮するという性質を持っています。
そのため、室内では作用することができなかったり、作用したとしても十分な効力を出すことができなかったりというケースも少なくありませんでした。
しかし、抗菌・抗ウイルスをはじめとした光触媒の持つ多くの機能を室内でも使用することができれば、より光触媒の活用の幅は広がっていくことになります。
そのため、「循環社会構築型光触媒産業創成プロジェクト」というプロジェクトが発足し、ついに、可視光応答型の光触媒を生み出すことに成功したのです。

屋内での活用例 内装用ガラス

内装用ガラス

この、可視光応答型光触媒が開発されたことにより、太陽光の届かない建物の内部で使用する内装用ガラスにも光触媒を使用することができるようになりました。
光触媒には、セルフクリーニング・抗菌・抗ウイルス・防カビ・防臭などの機能があります。
可視光応答型光触媒ができるまでは、太陽光がなければ反応することができないため、そのセルフクリーニング機能に着目して屋外での活用をメインに考えられていました。
しかし、可視光応答型光触媒が開発されることにより、屋内での抗菌・抗ウイルス効果がより着目されるようになったのです。
この可視光に反応する内装用ガラスの活用は現在どんどんと進んでおり、その影響もあり室内のさまざまな場所で光触媒の活用がより進んでいくことが期待されています。

屋内での活用例 抗菌タイル

光触媒は、抗菌・抗ウイルス効果を持っています。
これらは、室内・室外問わず有効な作用ではありますが、室内でより抗菌効果が求められるシーンというのも少なくありません。
たとえば、水回りや医療に関わる空間がそれにあたります。
浴室、トイレや調理場などです。
水回りは、雑菌が繁殖しやすくウイルスの感染拡大の温床となることもあります。
病院などの診療施設である医療の現場では、人命に関わるため抗菌・抗ウイルス効果を他の施設や場所よりも、より必要としています。
特に、手術室や集中治療室などの現場では、光触媒の抗菌・抗ウイルス作用が非常に効果的に活用されています。

このように、屋内で抗菌・抗ウイルスの高い作用を求められる場所では、光触媒を用いた抗菌タイルを使用することが増えてきています。

屋内での活用例 光触媒空気清浄機

多くの家庭や店舗・施設・オフィスで使用されている空気清浄機にも、最近は光触媒を用いてより効果を高めたものが多くなってきています。
光触媒が作用することで、抗菌・抗ウイルス・脱臭といった効果が期待できるため、光触媒空気清浄機を作動させておくと、室内空間をより快適に清浄に保つことができるのです。
医療施設や学校、宿泊施設、鉄道車両や個人宅などのさまざまな場所で、光触媒空気清浄機は活用されています。

その他の屋内での活用例

屋内での活用例

他にも、室内での光触媒の活用例は多くあります。
たとえば、カーテンや壁紙、カーペットなど、屋内での光触媒の活用範囲はどんどんと広がっています。
光触媒は非常に応用のきく素材であるだけに、生活空間におけるあらゆるものに活用することができます。
今後、屋内でもより一層光触媒が活用されていくことでしょう。

おわりに

光触媒の屋内でのさまざまな利用例と屋内での活用が進んでいる理由についてご説明しました。
記事内でもお伝えしましたが、太陽光(紫外光)に反応して作用する光触媒は、もともとは主に屋外で活用される素材でした。
しかし、可視光応答型光触媒が開発されたことで、近年室内でも多く活用の幅が広がっています。
「内装用ガラス」「抗菌タイル」「光触媒空気清浄機」。
その他にも、多くの活用方法があり、屋内のさまざまな場所で、用途で活躍するようになっているのです。

ただ、可視光応答型光触媒の技術はまだ発展途上な部分もあり完全ではありません。
十分な光量が得られず、期待していた効果が得られないということもあり、それはこれからの課題であると言えます。
それでも、セルフクリーニング・抗菌・抗ウイルス・防カビ・防臭など、光触媒は多くの機能を持つ非常に魅力的な素材なのです。
今後、より多くのシーンで利用されるようになっていくことでしょう。

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著者情報

空気とニオイのお役立ち情報編集部

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