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COLUMN

2021.03.19

【光触媒の歴史】光触媒はどこで生まれた技術?どのように発展した?

光触媒の歴史

光の照射によって強力な酸化分解力が生み出され、無機物・有機物問わず分解することができる光触媒。
今ではさまざまな分野でこの光触媒技術の活用が進んでいます。
しかし光触媒は一体どこでどのようにして発見されたのでしょうか?
今回は、光触媒の歴史として光触媒はどこで生まれた技術なのか、またどのように発展したのかについてご紹介していきます。

光触媒はどこで発見された?

どこで発見されたのか

光触媒が発見されたのは日本です。
そして今なお商品化が進んでいるのも日本であることから、「日本独自のオリジナル技術」と言われており、今日に至るまで世界の光触媒技術を日本が牽引し続けています。
1972年、紫外線を水中の酸化チタン単結晶に当てると、水が分解され酸素と水素に分かれることが発見されて以来、光触媒が世の中に広まっていくことになります。
その後、酸化チタン以外にも光触媒としての物質が多く発見されてきました。
しかし科学的に見ても酸化チタンは最も安定的で、安価かつ何度も使用することができることから、光触媒製品の多くは酸化チタンが使用されています。
酸化チタン光触媒の市場規模としては、国内で800億円までに及んでおり、住宅関連・道路関連・電化製品・農業関連・水処理・生活用品・医療分野などさまざまな分野での活躍が見られています。

光触媒空気清浄機の開発

光触媒の開発

1972年の発見がなされて以降、研究者たちは酸化チタンの強力な酸化分解力を利用した光分解の研究を盛んに行っていました。
しかし無機物に限らず、有機物の分解にも成功したことによって1980年頃からは研究範囲にも広がりを見せました。
このような長年の研究から、光触媒を利用して臭い原因となる有機物の分解を行い、空気浄化につなげるというアイデアが生まれ、空気清浄機として実用化されることとなったのです。

光触媒技術を応用した家庭用空気清浄機の誕生

1990年~2000年代には、住宅に使われる建材や家具に含まれる化学物質が有毒ガスを発散する「シックハウス症候群」という健康被害が問題となりました。
これにより、光触媒技術を活用した家庭用空気清浄機が誕生したのです。
一般的な空気清浄機はフィルターを使って吸着の仕組みを取り入れているため、吸着が飽和状態になってしまうと空機清浄の性能も落ちてしまいます。
光触媒を活用した空気清浄機は、物質を吸着したのちに光触媒によって分解させることから、飽和状態になることがなく、継続して空気清浄効果を得ることができます。
そのため家庭ではもちろん、病院やホテル、レストランなど多くの場所で使われるようになりました。

空気除菌だけでなく脱臭にも活用されている

また光触媒の技術は空気清浄機としてだけでなく、脱臭としての活用も見られるようになりました。
東海道新幹線のN700系には、そんな光触媒の技術を活用したタバコ脱臭装置が設置されています。
光触媒の反応を受けてタバコ臭の原因物質は分解され、客席までその臭いが届かないようになっています。
このように光触媒の強い酸化分解力は空気清浄として活用され、業務用はもちろん家庭用の空気清浄機として世間に広まっていったのです。

おわりに

今回は、光触媒の歴史として光触媒はどこで生まれた技術なのか、またどのように発展したのかについてご紹介しました。
光触媒は日本で発見され、今も商品化を続けている日本独自の技術です。
当初は無機物の分解が盛んに研究されていた光触媒ですが、有機物分解が可能になると、空気清浄機としても実用化され始め、私たちの生活に馴染みのあるものとして溶け込むようになりました。
今回の内容を参考に歴史背景を振り返りながら、今もなお研究が続けられている光触媒への理解を深めてみてはいかがでしょうか?

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