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COLUMN

2021.09.21 更新日:2021.11.12

【光触媒を知る】光触媒とは?そもそも触媒とは?

光触媒という触媒

昨今、名前を聞くようになった「光触媒」作用。
この作用の名前をお聞きになられたことがあるという方も、少なくないのではないでしょうか?
さまざまな化学反応の一つである「光触媒」作用は、我々の生活を豊かにするために多くの分野で活用が進んでいます。
こちらの記事では、この「光触媒」とその作用についてご説明してまいります。

「光」触媒 そもそも触媒とは?

「光」触媒について考える上で、そもそも「触媒」とは一体どういったものかを知る必要があります。
高校や大学で、化学の勉強をされていた方は、触媒がどういったものか既にご存知のことでしょう。
しかし、科学を履修していなかった方は、触媒とはなんなのかしっかりと学ぶ機会がなかったかもしれません。

触媒とは、自らは変化せずに他の物質の化学反応を促進する物質のことです。
たとえば、「光合成」という光の作用があります。
光合成は、大雑把にいうと二酸化炭素を酸素に変える植物の働きですが、このとき植物は葉緑素の中の「クロロフィル」という触媒を使って、二酸化炭素を酸素に変えています。 ※正確には、二酸化炭素と水を酸素と炭水化物に変える働き 光を浴びたクロロフィルを媒介することで、二酸化炭素は酸素に変換されているのですが、このときクロロフィルは変化をすることも消費されることもありません。

クロロフィルを媒介しなくても、二酸化炭素を酸素に還元することはできるのですが、その際には多くのエネルギーが必要になります。
「光」触媒であるクロロフィルを媒介することで、少ないエネルギーで二酸化炭素を酸素に還元することができるのです。


このように、触媒を使用することで、より効率的に化学反応を起こすことができます。
また、先述の通り、触媒には「それ自体は変化せずに」他の物質の化学反応を促進するという性質があるため、それ自身短期間で消費されてしまうことなく、長期的に使用し続けることができるのです。

光触媒とはどういったもの?

光触媒とは

触媒のなかでも、「光」触媒とはどのようなものなのか。
もう少し、具体的に見ていきましょう。

光触媒は、光をあてることで、触媒作用を示し、さまざまなものを酸化分解させる性質をもっています。

光をあてるだけでほとんどの有害物質を分解・無害化することができるため、現在非常に注目を集めています。
抗菌・抗ウイルス・脱臭などに効果があり、我々の生活の身近な場所でもよく使われるようになってきているのです。
その他、超親水性に物質を変化させる作用ももっており、防汚・防塵の役割を果たすこともできます。

通常の触媒は、化合物から触媒を取り除かなければ触媒として作用し続けてしまいます。
一方光触媒は、光との接触を止めれば化学反応を止めることができるため、コントロールが行いやすいという点もその特徴です。

こういった、光触媒のさまざまな機能は、現在、工業・医療・建築などに留まらず、個人の生活の場でも大きく活用されるようになってきているのです。

光触媒の主な機能

光触媒の機能

上で触れたように、光触媒にはさまざまな機能があり、多くのシーンで活用されています。
抗菌・抗ウイルス・脱臭・防汚・防塵などの機能を、特別な手入れを必要とせず、長期的に保持し続けることが可能であるため、光触媒は多くの分野での活用が進んでいるのです。
防汚・防塵性能は、たとえば住宅や建築物の外壁に。
抗菌・抗ウイルス性能は、生活空間のさまざまな場所で。
といったように、光触媒の持つ機能は多くの場所で活用されており、現在も研究開発が進んでいるため、より一層の活用が進むと言われています。

これらの機能は、光触媒が持つ、「酸化分解」「超親水性」反応に由来しています。
光触媒は、光を受けることでその表面に触れたほとんどの有機物を分解できるため、これらの機能を発揮することができるのです。

おわりに

今回は光触媒、またその作用についてご説明しました。
触媒とは、自らは変化することなく、他の物質の化学反応を促進する物質のことです。
触媒を用いることで、通常の状態では反応速度が遅い・反応しないような物質でも化学反応を起こすことができます。
光をあてることで、自らを変化させることなく、他の物質の化学反応を促進することができる。
これが、「光触媒」です。
光触媒が促進させる主な化学反応は「酸化分解」で、この作用は非常に強力なため、実に多くの有機物を分解することができます。
この作用によって、有害な物質を無害にしたり、汚れや臭いを分解したりしています。
光触媒、またその作用は近年非常に注目を浴びており、活用・研究の進んでいる分野です。
今後、より一層我々の生活の場での活用が進んでいくと考えられます。
興味を持たれた方は、ご自身の生活の場で光触媒がどのように活用されているのか注目されると、きっとこんな場所でも光触媒が活用されているのかと驚かれるかと思います。

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著者情報

空気とニオイのお役立ち情報編集部

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