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COLUMN

2020.9.4

脱臭機の脱臭方法の種類と特徴とは

脱臭機

嫌な臭いを取り除いてくれる脱臭機。
しかし、その脱臭方法にはさまざまな種類があり、それによって対応できる臭いの濃度、コストや設備の大きさ、さらには周囲の環境への影響なども変わってきます。
今回は、代表的な脱臭方法の種類とそれぞれの特徴をご紹介し、さらに中でも注目すべき光触媒を用いた脱臭方法について詳しくご説明します。

脱臭方法の種類と特徴

脱臭機の種類

脱臭方法は細かく分類していくと、非常にさまざまな技術・方法が存在します。
その中でも代表的な6種類の方法をピックアップし、それぞれの特徴とメリット・デメリットをご紹介します。

燃焼法

臭い成分を高温処理することで酸化・分解する方法です。
ほとんどの臭い成分に対応可能で、高濃度の臭気も分解できることがメリットです。
しかし、イニシャルコスト、ランニングコストともに高いということがデメリットとして挙げられます。

換気・希釈法

臭い成分を希釈し、煙突や窓、排気口などを通して大量の無臭の空気として排出する方法です。
あらゆる臭いに対応でき、さらにコストが抑えられる点がメリットです。
しかし、この方法を行う際は臭いが微量で低濃度のものに限られ、大気汚染防止法など各自治体条例の規制も満たさなければなりません。
また、規制を満たしていたとしても近隣住民などに迷惑がかからないよう理解を得る必要があります。

吸収・洗浄法

水、アルカリ、酸などの洗浄液に臭いを吸収させて中和し、酸化分解する方法のことです。
比較的コストがかからないこと、ミストやダストも同時に処理できることなどがメリットです。
デメリットとしては、大量の水と排水処理装置が必要になること、薬品に関する専門的な安全管理が必要になることなどが挙げられます。

吸着法

活性炭やセラミックスなどを用い、細かな孔に臭いを吸着させ脱臭する方法です。
ほとんどの臭い成分に対応可能であること、簡単な処置で行えることなどがメリットです。
しかし、吸着剤の交換時期の予想が難しいことや、交換を繰り返すことで長期的にはランニングコストが大きくなるといったデメリットがあります。

生物脱臭法

微生物の生態系物質循環作用を利用し、臭いを分解、脱臭する方法です。
土壌脱臭法、バイオフィルター法、バイオスクラバー法など、さらに細かく分類されます。
自然の営みを利用しているため環境への配慮の面で優れていること、今後新たな微生物の発見があった場合などに技術が大きく進歩する可能性があること、ランニングコストが抑えられることなどがメリットです。 一方、いずれの方法を採用するにしても、専門的な管理・維持システムが必要になることなどが難点です。

酸素クラスター法

放電を利用して空気中の酸素をイオン化することで、酸素クラスターが臭い成分をイオン分解する方法です。
コストが比較的かからず、設置スペースも少なくて済むこと、人体や環境への悪影響が少ないと考えられることなどがメリットです。
デメリットとしては、高濃度の臭いには効果が低いこと、設備の定期的なメンテナンスが必要なことなどが挙げられます。

光触媒を用いた脱臭方法の特徴

脱臭方法の特徴

紹介した6種類の脱臭方法のほかに、現在主流となりつつあるのが光触媒を用いた脱臭方法です。
光触媒とは、光を吸収した際に他物質の化学反応を促進させる物質のことを指します。
この性質を利用し、光触媒が起こす化学反応を利用して、臭いの元となる物質を他の物質へと変化させることで脱臭を行うのが、光触媒脱臭法です。
メリットとして、臭いの元となる物質を直接分解できること、他の方法では分解の難しい臭いや、臭いの発生源である汚れも分解除去できること、また触媒自体の交換が不要であるためランニングコストやメンテナンスの手間などが抑えられることなどが挙げられます。

おわりに

脱臭機の脱臭方法について、代表的な6種類の方法と光触媒を用いた脱臭方法についてご紹介しました。
脱臭機を導入する際には、除去したい臭いの特性や濃度、規模に応じて、それに合った特徴の脱臭方法を検討することが大切です。
今回ご紹介した方法を参考に、目的に応じた脱臭機を選ぶようにしましょう。

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著者情報

空気とニオイのお役立ち情報編集部

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