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COLUMN

2020.6.25

私たちの生活の中で気になるウイルス

私たちの健康をおびやかす様々なウイルス。インフルエンザウイルスやノロウイルスは、毎年のように流行が伝えられ、よく耳にする存在です。
そもそもウイルスとは、どのようなものなのでしょうか? ウイルスが感染する仕組み、ウイルス感染の予防方法などをまとめました。

※Virusの日本語は、ウィルスと小さい「ィ」の表記も見られますが、当記事では「ウイルス」と表記します。

ウイルスは、人間の細胞に入ることで感染する

ウイルスは、人間など生物の細胞に吸着・侵入することで感染します。ウイルスに感染した細胞が体内で増殖、病原性(感染症を起こす能力)が増すとともに、発熱、咳(せき)、咽頭痛(のどの痛み)などの風邪(かぜ)症状や腹痛などの感染症の症状が生じます。

ウイルスに感染した場合、人間の体の機能である免疫や、抗ウイルス薬で戦います。抗ウイルス薬は、ウイルスが人の細胞に付着することを防ぎ、細胞の中でウイルスが増殖することを抑えます。

飛沫感染・接触感染に注意

飛沫感染とは、感染者の飛沫(くしゃみ、咳、つばなど)を介して口や鼻などからウイルスを吸い込んで感染する可能性のことをいいます。
接触感染とは、感染者がくしゃみや咳を手で押さえたあと、その手で周りのものに触れるとウイルスがつきます。他の方がそれを触るとウイルスが手に付着し、その手で口や鼻を触ると粘膜から感染することをいいます。(厚生労働省Q&A参考)

また、最近ではエアロゾルという言葉をよく耳にすると思います。エアロゾルとは霧(ミスト)状の微粒子が浮遊している状態のことです。咳やくしゃみ・大声でしゃべることでウイルスの含まれたエアロゾルが浮遊します。そして密閉状態の室内などでは、新型コロナウイルスの場合エアロゾルとして3時間以上生存する場合があるため、閉鎖した空間で、近距離で多くの人と会話するなどの環境では、定期的な換気を行うことも基本的な感染予防策となります。換気が容易にできない場合は除菌性能のある機器を活用するなど代替手段を考えておくことが大切です。

※アメリカ国立アレルギー・感染症研究所(NIAID)

飛沫感染・接触感染に配慮した、感染対策のために取り入れたい生活習慣

2020年5月4日に新型コロナウイルスを想定した「新しい生活様式」が厚生労働省から公表されました。
内容は新型コロナウイルスへの対策としてのものですが、一般的な菌やウイルスへの感染対策としても参考にできる内容でもあるため、日常生活の習慣に取り入れていきましょう。

「新しい生活様式」の実践例として掲載されている一人ひとりの基本的感染対策では、感染防止の3つの基本として①身体的距離の確保②マスクの着用③手洗いが定められました。
その具体例として、

  • ・人との間隔は、できるだけ2m(最低1m)空ける。
  • ・遊びにいくなら、屋内より屋外を選ぶ。
  • ・会話をする際は、可能な限り真正面を避ける。
  • ・外出時、屋内にいるときや会話をするときは、症状がなくてもマスクを着用。
  • ・家に帰ったらまず手や顔を洗う。できるだけすぐに着替える、シャワーを浴びる。
  • ・手洗いは30秒程度かけて水と石けんで丁寧に洗う(手指消毒薬の使用も可)

などが挙げられています。

また、地域や遠方への移動に関する感染対策として、地域の感染状況に注意し、感染が流行している地域への移動は控えたり、帰省や旅行は控えめにすること、出張はやむを得ない場合に行うことと示されています。また、発症したときのために誰とどこで会ったかをメモしておきましょう。

また、日常生活を営む上での基本的生活様式に関して、飛沫感染・接触感染を予防するために取り入れたい日常の生活習慣として、

  • ・まめに手洗い・手指消毒
  • ・咳エチケットの徹底
  • ・こまめに換気
  • ・身体的距離の確保
  • ・3密(密集、密接、密閉)の回避
  • ・毎朝で体温測定、健康チェック、発熱又は風邪の症状がある場合はムリせず自宅で療養する

などが挙げられています。

働き方の新しいスタイルについても記載されていますので厚生労働省のHPをご覧ください。

様々なウイルスから身を守るため、正しい知識を得て適切な感染予防策をとることが今後増々必要となりそうです。

監修:
山形大学医学部付属病院教授 検査部・感染制御部部長 森兼啓太
編集:
看護師 熊杏里・佐藤幸子 ライター:齋藤純子

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